小林賢二のしごと

七福
2013年06月16日

sitihuku-img01
sitihuku-img02
   
囲んだ空間と外に開いた空間、次の一手でどちらにも広がっていく可能性のある、そんな状況がそもそものモチーフでした。公共空間のアートワークとしてより親和的な要素を加えようと企み、だったら椅子にしてしまおうと形状を模索しているうち、 直方体を二分割したフォルムに行き着きました。
ピタリと重なり合うフォルムとユニット。幾何学が映す、変幻していく光と影。バランスのとれた安定感と数理的で動的なリズムを併せ持つこの一団が、緑豊かな風景の中に置かれたとき、有機的な自然と人工の幾何学が奏でるメロディーが、新しい時間と空間を生みだすはずです。子供のための座面とすこし腰高の大人のための座面を用意し、ストリートファニチャー、プレイストラクチャーとして機能することも望むところです。
  
なにやら相談しているひとたちと、決裂して後ろをむきあっているひとたちに見えたり、
かと思うとぴったりくっつきあって一分の隙間もないカップルが想像できたり、
ふきげんにあぐらをかいているおすもうさんがちらりと姿を見せたり、
4つと4つのセットなのに、なんで7つで1ユニット?
両方に属するこいつは何者?
どっしりしているようで、ころんと転がりそうでもあり、
「7」というキーワードとともに、
いろいろなストーリー、いろいろなイメージを喚起させます。
   
sitihuku-img03
●初期のスタディー模型〈Spatial Unit〉
   
   
環境彫刻
白大理石 5.000×5.000×1.000H程度

PAGE TOP