kobayashi kenji atelier
コニシキソウ

2004.09.04 コニシキソウ

コンクリートの割れ目の埃しかないような隙間に根を張り、おう盛に育ってきた。横に広がっていく性質だがメヒシバのように次々と発根するというわけでもなく、立ち上って大きくなるということもなく、とりたてて見苦しいわけでもなく、いつでも簡単に抜けるという先入観もはたらいて比較的野放しにしている。オオバコ同様、他の植物が踏みつけられて育たないようなところで低く広がって栄えるタイプだが、この庭では過保護されているため、こんもりと立ち上って階段の足下の景色をつくっている。
目立たない小さな花をつけて、よく見るとアリがたくさんウロチョロとうごめいている。花粉をアリに運ばせているため、大きな綺麗な花を高いところに咲かせる必要がないようです。

有限の空間に無限の広がりを感じさせるコニシキソウの景でした。