kobayashi kenji atelier
シロヤマブキ

2004.11.05 シロヤマブキ

春に咲くシロヤマブキの清楚な白花を好む人は多い。
ヤマブキとはちがう四枚の花弁を並べる姿も、真っ黒く熟した種を四つしっかりと抱いてる姿も非常に行儀のいい印象だが、木は暴れる。

黒光りする彫刻的な種をキッチリとセットした様子は美味そうには見えず、鳥も同感のようであまり食べられもせず、自分でも落さずに春まで残っているものが多い。どういうつもりかわからないが、蒔いてあげると発芽率はすこぶる高い。とって蒔きたくなる魅力がこの種にはある。それを狙っているはずはないのだが、どういうつもりなのか、、、
100%に近い発芽率の高さで、これならもっと暴力的に増えそうだが自生地は広島県、岡山県、福井県、香川県のごく限られた地域だそうです。環境省レッドデータブックでは、野生のものは近い将来に絶滅する危険性が高いそうです。本当かなと思うが、環境の変化はそれほどまでに深刻なのだろう。ただ、この種を人間が採ってきて土にちょこっと埋めて、ほっといたら育ってきたものは野生と呼んじゃいけないのだろうか。