小林賢二のしごと

建仁寺
2023年03月05日


広島の帰り半日京都に立ち寄りました。
久々に竜安寺に行くつもりが、好天の週末でバスも混んでいたので歩いて行けるところへと、建仁寺に変更。
   
京都最古の禅寺
   
本坊の中庭「潮音庭」
禅庭ですが、三尊石を中央に配置した四方正面の安定感のある構成で見ていて難しい気になってこない、、落ち着きのある庭です。
高木はモミジのみ、根締めもドウダンツツジに統一した中に、一かたまりのハランと一本のツバキが常緑の潤いを見せていました。


方丈の前庭は昭和初期の造園だそう。
白砂の波模様に美を感じたことがないのですが、サークル状のそれにはいつもハッとします。
たぶん、ただの好き嫌いです。


「○△□乃庭」
タイトルが庭の雰囲気に似合ってない気もします。


白花の椿と丸っこい石が一つ。
なんでこの凡庸な感じの石を選んだんだろうと、「簡素に生きる」禅の思想に関係あるのだろうか、とか、
想い巡らせられる小さな庭ではあります。
   
方丈、本坊は、建築と庭の明るさの対比がとても効果的で、移動とともに様々な光景の移り変わりを感じられる魅力的な時間と空間でした。




国宝の「風神雷神図屏風」(展示は複製)や、「雲龍図」「花鳥図」「竹林七賢図」といった襖絵や様々な絵の名作があるのも建仁寺の特徴。
龍や鬼神のような重い姿と、庭の朗らかな明るさの対比も印象的です。

法堂の天井画「双龍図」は2002年 小泉淳作画伯筆

境内のそこかしこにも、清潔感のある好感をいだく風景が広がっていました。



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