小林賢二のしごと

住宅の庭

松庵の家
2026年06月13日


建築設計:市中山居さん、相羽建設施工の杉並区松庵の家
   
今週の梅雨の合間を縫って、造園も今日に無事にお引き渡しできました。
   
昔ながらの広い庭の一部を解体しての新築、
残った木々を生かすのはもちろん、既存の石を動かしたり再構成したり、ささやかながら新たに持ち込んだ草木と石で調整して、建築まわりをグルッと修復しながら、2本の見事な五葉松を中心にした既存の風景との関係を再構築するような仕事です。

門扉近くにあった大石を動かして導入部を広げて、既存の飛石と似た雰囲気の鉄平石を並べて、建築外壁に調和する錆色の沓脱石で構成したアプローチ。
低木や下草も既存の庭とのつながりで、サツキ、ヤツデ、アセビ、シラン、ギボウシ、ツワブキ、ヤブコウジ、一部敷地内からの移植もして、やがて自然に馴染んでいくように植栽しました。

芝に覆われてたポスト下に三角の鉄平石を入れようと持ち込んだら、芝の下に玉石敷きが埋もれていたので急遽これを活かしたデザインに変更しました。
狭いスペースに上手に枝葉を広げる樹形を探した、まだ初々しいヤマモミジが新しい庭のポイント。

玄関からデッキに渡る東の路地、
工事で傷んだ地面にはヤマアジサイ、ガクアジサイ、ギボウシ、ホトトギス、シュウメイギク、サギゴケなどを加えて、相木石・庵治石などを混ぜた野面の飛石で穏やかな景色に。

並行するウッドデッキと五葉松の狭間に、呼応して伸びる白御影石と、

相木石(亀甲石)を2石組み合わせた沓脱石が小さくとも効いたアクセントになっています。


元々あった庭に寄り添いながらも、
ささやかにも個性を出そうとする性は生き生きとした風景づくりに役立っているだろうと、グルッとまわって確かめながら現場を後にしました。

つくった庭を見ながら呑む
2026年05月31日


造園から2ヶ月近く経った飯塚豊さん(i+i設計事務所)設計の世田谷区代沢の家
   
建築設計施工に関わったi+i設計事務所と青木工務店の皆さんとの「家づくり打ち上げの会」に混ぜていただき、美味しい海鮮とお酒を。しばし痛風を忘れてご馳走になりました。
ありがとうございました!

訪ねたのは昨日の夕方、
ここの光はとてもキレイだと、造園直後から感じています。

御影石古材を敷いたアプローチにも光のぬくもり

なかなか手に入らなくなった相木石の沓脱石から降りる古枕木敷のスペースは、子供用プールを置くのが目的の一つですが、他の遊び場としても居場所としても様々な使い方ができそうです。

こちらは、更に手に入らない相木石亀甲石の沓脱石から水鉢に渡ってアプローチへつながる石と草木の景、
お酒をいただきながら庭をながめて、自分の庭のように隙間に増やしたい植物に思いがめぐります。。

庭との関係を大切にされた建築計画、
飯塚豊さん(i+i設計事務所)との協働も数えたら14件目でした。
やりがいのある仕事をいつもいただいてます。こちらもありがとうございます!



虫好きのお子さんとご家族、庭のレモンやサンショウにやってきたアゲハチョウの卵を採集したそうで、早くも蛹になっていました。

   

一年経った「にしたまの家」
2026年05月16日


相羽建設スタッフ夫妻の自邸「にしたまの家」
   
元々ここにあったかのような大きく育ったイロハモミジも、植えたのは去年の春。
よくこんな木を使うイメージが浮かんだなあと改めて思いましたが、お客さんとの信頼関係があってこそ出来た提案だったと、一年ぶりにうかがって改めて思います。

イロハモミジに比べてしまうと存在感は小さいですが、玄関近くのアオダモもけっこう立派な樹形の木を入れてます。
南の一日中陽が当たるシチュエーションも、ここはウッドフェンスが株元への日照を和らげてくれて、至って健康そうな様子でした。管理の良さの賜物でもあるでしょう。

これが主木で普通の住宅の佇まい。。
レイヤーが活きた計画も建築と造園の息の合った協働の賜物です。

広い庭ゆえ、雑草もたくさん出てきますが、このあたりはやけに長めに伸びているカタバミだけ除去しましょうとアドバイスして一緒に抜いてきました。抜きやすかったので。雑草との戦いとは思わずに庭でのひと時を楽しむことが肝要だと、思います。
   
日当たりではクリーピングタイムが大きく広がって、日陰がちなスペースにはフッキソウが増殖し始めていい感じでした。

裏の北側は畑も楽しむ収穫のスペース。こちらではジューンベリーとレモンを植えて、私のラフなスケッチプランからアレンジしたウッドの小径を大工のご主人が敷き並べて作ってくれてました。

ご夫妻のイメージによる低い境界フェンスがイギリスのカントリーサイドの一コマのようでとても素敵でした。
こちらは牧歌的な庭づくりが着々と進んでいて、とても楽しそう。先々も楽しみです。

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