
先週の北信州視察の折、はじめて訪ねた小布施
長野県で活躍され、地域に根差したローカルアーキテクトとしても注目されていた宮本忠長さんが行っていた小布施町並修景事業は私が建築学生だった40年ぐらい前に全貌が整って、建築雑誌をにぎわせていた記憶ですが、有名すぎてか?なぜか訪ねる機会のなかった小布施町でした。


やや駆け足の道中だったため、北斎館周辺に絞って歩いてきました。
北斎館の向かいにある「笹のひろば」は、くま姫笹のグランドカバーと数本の株立のイロハモミジによる構成のシンプルなデザインですが、ふくよかでやわらかく、マウンドの高さがこの風景を面白くしているようです。
「ソトはミンナのもの、ウチはジブン達のもの」という基本理念のもと、私有地を一般に開放したりで成りたっているそうで、オープンスペースがとても魅力的な町並でした。

興味をもっていたのが、この広場の脇からはじまる「栗の小径」

この地の名産の栗の間伐材を敷き詰めた散歩道
足元の楽しさもさることながら、自然発生的にできたかのような裏道感満載の燻し銀な小径でした。

栗菓子店の施設があり、途中に栗の木もあり、シーズンには栗が道に落ちてよりそれらしい風景になるようです。

北斎館から髙井鴻山記念館までの100mあるかないかぐらいの小径。
信州上田で過ごした幼少の頃、さまざまな裏道や横道が子供心をくすぐって小さな世界を面白くしてくれていたのを思い出します。
こんな仕事もしたくて、ランドスケープデザインの世界に足を踏み入れたことも思い出しました。
まだまだやりたいことがたくさんありそうです。


昨日の昭和記念公園
“イチョウが悠々と育つ広〜い庭”
若い頃にチラッと想った暮らしてみたい風景のひとつでした。
ふんわか育った自然樹形のイチョウに会うとホッとします。

昭和記念公園は、本流から逸れた道に自然な木々の見どころがたくさんあります。
想い描いたのは、まさにこんなイチョウの木


イチョウを円錐形に刈り込むのはいつの頃からなのか、
こちらメタセコイアは自然樹形が円錐形。

このシーズン特に賑わう全長約300mの「かたらいのイチョウ並木」

四角く刈り込まれたカナールのイチョウ並木
隣接する自衛隊の滑走路の航空制限が8mに規定されていて、 樹高を7mにしてボックス状に整形しているとのこと。

夕暮れに向かって、水鳥の池からイロハモミジの多い日本庭園へ



久々に訪ねた広大な昭和記念公園、2時間ちょっとで10km以上歩いていました。



小田原城址西方の丘陵地中腹にある「古稀庵」
訪ねたのは、近くに現場の用があったのと、せせらぎが敷地内にある軽井沢で計画中の庭づくりの参考になりそうだと思いたったから。

山縣有朋晩年の住処(の庭)で、目白椿山荘、京都無鄰菴とともに、近代日本庭園の傑作ともいわれるそうです。
高低差14.9mある敷地内を上段、中段、下段の庭で構成して、滝組と流れで変化ある自然な景観がつくられています。



冬枯れの季節で、今回の目的が流れの評価だったこともあり、足元ばかり見て歩いてしまいましたが、印象は作為を感じない爽やかな小川です。
名勝、景勝を再現して見せ場を各所に作って回遊するような庭園とは違い、あくまで自然な風景を作りだすことに心血が注がれた庭、というところで訪ねた価値がありました。

復元された新しそうな茅葺きの門から入ります。
見上げればモミやスギやヒノキ等の針葉樹がそそり立ち、ケヤキやモミジやヤマザクラ等が春を待っていました。
新緑の頃も紅葉の秋も、さぞかし美しそう。


人気の少ない古稀庵から移動した小田原城は凄い人混みでした。
このコントラストも、いい体験です。

