庵治石を踏査した帰り、半日だけ京都に立ち寄りました。
銀閣寺から哲学の道を歩いて蹴上インクラインまで。
総門から京都市街の喧騒を遮断するような高生垣の参道〈銀閣寺垣〉を通って中門へ。
奥に行く程に石垣の高さを低くする遠近法が使われているそうですが、遠近法を庭づくりに取り入れるのは当時の京都での流行りだったのかもしれません。
岡山後楽園に続いて目線の多くは足元に向かっていました。
創建当時のものではないにせよ、気が利いて清潔感のあるデザインには惹かれます。
本堂と観音堂(銀閣)をつなぐ主庭は静謐というより、けっこううるさいように感じます。
白川砂の向月台と銀沙灘は、創建時にはなく江戸時代に出来たと考えられているそうですが、創建時の庭の様子が知りたいところです。
コケに覆われた緑地と白砂のエリアとのコントラストがこの庭の魅力ではあります。
何度か訪れてる銀閣寺ですが、今回のチェックポイントの一つは、白川砂のエリアのエッジの処理、でした。
足元はマンリョウが生き生きとする季節。
実生で出てきたものを取捨選択しているのでしょうか。
目線を上げれば、垂直に伸びる杉林の中で、縫うように横に枝葉を広げるモミジも印象的です。
これも近年に付け加えられた竹穂垣だと思います。
↓来年の造園現場のためにメモ
若葉家具の現場の後、今週はじめは高松の庵治へ。年明け工事に向けて制作を進めていた石彫刻をチェックして、来春工事の造園に使う石を踏査。
広島府中から高松へ移動の途中、1日休暇して岡山に初めて立ち寄りました。
岡山城と後楽園を見歩いて、倉敷にちょこっと。
後楽園では、若葉家具の庭工事の後だったからか足元の石を追っかけて見ていくと、趣向を凝らしたいくつもの橋に目がいきます。
●趣向を凝らす=より楽しく、より面白くなるように工夫すること、あるいは、風情や趣が深みを増すように工夫すること。
どこか共通する感性が感じられるデザインで、同じ作庭家の仕事なのか、イメージを共有して複数の方々が、或いは歴史の積み重なりの中で作られてきたものなのか、様々な興味が生まれますが、いづれにしても庭づくりを楽しんでる様子がうかがわれて好感でした。
遊び心が随所に見られる朗らかな庭です。
↓メモ
↓岡山城でもメモ ふんだんに石を使っててうらやましい、、
倉敷美観地区
って、自分で言うなよ、的なネーミングが苦手でしたが、
↓倉敷でもメモ
昨日まで、一年半ぶりの高松・庵治。
目的は年明けに納める彫刻の制作と、年末に広島に造園する庭のための材料踏査、
仕事が順調に進んだ初日の夕方、四国村ミウゼアムという所にはじめて入りました。
予備知識何もなく、時間もなく、あとで調べれば見どころ満載の施設のようでしたが、、
とりあえず全て見るのはあきらめて、石の産地ならではの石と緑と水が作る風景を楽しんできました。
彫刻家の流政之さん作の石の風景が見られ、
庵治石に限らず様々な石がふんだんに使われています。
「流れ坂」という、これも流政之作。
↓メモ
また違う季節にゆっくり歩きたいと思います。