小林賢二のしごと

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大きな芝生広場と小径
2023年05月29日


昨日は高崎でした。
2017年に造園した小林建設の「ギャラリーhinosumika」、年に一回、庭づくりの話をする機会を頂いて、昨日が早いもので6回目。
午前と午後の2回、30人ぐらいの方が集まってくれました。

順調に育ってくれている植物と、暑さに苦戦している植物と見受けられましたが、順調に根付いて6年目の木々の旺盛さが総体的に良い雰囲気を作っています。
   
田中敏溥さん設計の母屋と駐車小屋と、小泉誠さん設計の舎庫などが大らかな芝生広場の周りに配されて、趣向を凝らした様々な小径のデザインをそれらをつなぎ回遊するように巡らしています。


舎庫に向かう、枕木敷きの小径
だいぶ緑に埋もれてきました

芝生広場からは木曽石の小さなステップで上がります

白御影の切石が作る園路に加えて入れた相木石の飛石
景色をつくるとともに、草木の手入れの際の足の置き場にもなるように

和室からの眺め
ジューンベリーに陽射しを和らげてもらって、クロモジとヤマモミジを寄せ植えしています

まわりの街並と手をつなぐように
2023年05月27日


相羽建設設計施工の西荻の家
   
南のコーナーに設けられた庭がこの家の焦点。
ここを囲うように1階のリビングダイニング、2階の寝室が配置されて、それぞれの窓から庭と周囲の景色を楽しめます。
   
こちらは隣地の桜を楽しむ窓。敷地内にはナンテンを前景で控えめに。

2階の窓に届くイロハモミジを中心に、成長がゆっくりなアオダモを添えて、お施主さんお好みのニオイバンマツリが一枚の窓に花の彩を映します。
南に向いた庭ですがウッドフェンスが地面への直射を緩和。クロモジ、ナツハゼ 、アセビの低木と、日陰好きの常緑の下草が潤いを増やしています。

北隣の家は年季の入った和風の庭をもち、年季の入ったイロハモミジが2本。
南隣は数年前に竣工の老人施設で、桜のほか、数本のイロハモミジの若木が植えられています。
   
揃えるように選んだイロハモミジは、東京都心部の夏の暑さにも信頼感のある比較的丈夫な落葉樹です。
近くで元気に育っている木は、そもそもそこの環境に適している木。
   
奇をてらわない発想のおかげで、引き渡しの日から周囲に馴染んでいます。

フェンスの向こうはオリジナルなプライベートガーデン。


イロハモミジとアオダモの下に入れた小さなナツハゼは、私のお気に入り。

稲城の家・3
2023年05月22日


3月に造園工事スタートしていた稲城の家
   
建築外構工事の完了を待っての乗り込みで、ようやく庭も仕上がりました。
佇みたくなる場所がたくさんある家と庭。
心地いい風や光が生まれています。


庵治石の景石・水鉢を要に、相木石の石畳と飛石が視線と足取りをつなぎます。
庵治石と相木石の相性の良さは昨年から経験してきました。


建築外構素材との相性もいいのは、庵治石と相木石に合わせてくれた建築家の拘りの賜物。



お昼まで燦々と日が当たり、午後になると二階建ての建築が庭への直射を緩和してくれます。
こんな環境を好む植物はとても多く、山育ちの落葉樹たちも安心して計画できました。

*建築設計:加藤建築設計事務所

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