軽井沢の別荘、
夏の工事自粛期間を前に、ひとまず最初の夏の風景をつくってきました。
見渡せば、空高く聳える林の自然の美しさに圧倒されますが、
見下ろせば、計画から工事に至る造園の力も感じられます。
長野県産の相木石と、御影石の古材を混ぜた36段の石のステップ
急斜面でも歩きやすいように、蹴上15cm、踏面も平均50cm前後になるように経路を計画して、移り変わる風景を楽しめるような草木と足元のデザインを考えながら、職人さんたちと一緒に現場でのアドリブに集中しました。
建築まわりの土留めを兼ねた石積みは地元産の浅間石
今回は、いつもの東京の職人さんたちと、地元(東御市)の職人さんたちにも協力を仰いでの造園工事でした。
浅間石は概ねのイメージを地元の職人さんたちに説明してお任せして、私は石のステップに集中できたのが短期決戦でまとめることが出来た大きな要因です。
また頼もしい仲間が増えました。
あとは、軽井沢の野草と苔の自然発生にお願いです。
建築の周囲は、借景というより素晴らしい景色そのものがある環境の中、私は何をしたのか、、というような場面もあちこちですが、
一本でも、造園。
*建築設計:遊空間設計室(高野保光)
高野保光さん建築設計の軽井沢の別荘
先週より造園工事スタートしました。
5.5mの落差を登り降りするアプローチ、
クリやミズキが空高くそびえる現況林の中、建築工事で傷んだエリアにモミジ類を中心にしたヒューマンスケールの雑木を戻しつつ、急斜面でも歩きやすさに注意を払った石のステップを施しました。
思考も施工も、いささかハードなミッションですが、
いつもながら天候と職人さんたちに恵まれて、着々と、一段一段進んでいます。
軽井沢は7/25から夏の静穏の保持や渋滞発生の抑制のため工事の自粛期間がはじまります。
その前にもう一度うかがって、最初の夏の風景を仕上げる予定。
建築家の高野保光さんと協働する軽井沢の別荘が、来月に造園工事スタートします。
5.5mの落差を降りるアプローチガーデンという、なかなかめぐり合わない場面で、
昨日はいつもの職人さんと東京から出向いて、地元の職人さんにも集結していただいて、現場の状況確認と作戦会議。
そして本題は、ほど近くで以前に造園したこちらは田中敏溥さんと協働した軽井沢の家を訪ねました。
地元上田方面ということもあり、毎年の様子を拝見できていますが、軽井沢も近年は暑さ乾燥による影響もあるようで、ダメージのある木がある一方、モリモリ元気すぎるエリアもあったり、変遷を感じる5年目の観察になりました。
最早、自分で造園したとは思えない自然は風景になっていましたが、よくよく見歩くと当時足元の草花まで吟味して計画して植栽した時間がよみがえります。
広い敷地内の手付かずだった林内から、実生で生まれていた幼木を移植したモミジたちも順調に生育していました。
これらが大人に成長する頃、本当に作者の手を離れた自然な風景に変遷していくことでしょう。
さて別荘の現場では、一月前のヒトリシズカから、今はフタリシズカが目立つ林床に移り変わっていました。
造園する前ですが、こちらも先々の変遷がとても楽しみです。