小林賢二のしごと

軽井沢

信濃追分の山荘
2025年10月26日


美し信州建設施工、伊礼智さんシステム設計の「標準化住宅」i-works3.0
昨日でこちらの造園工事はひとまず完了です。


森の中の小屋のような、率直に夢のような住まいです。
苔と野草に覆われていく先々や、四季折々、日々刻々と変容していく様子を想像するだけで楽しみです。

見上げれば私は何もしていないような既存の美しい風景ですが、、
工事で傷んだ建築まわりには、既存の風景に馴染んで引けをとらない姿の木々を厳選して持ち込みました。

今回は一人での出張で、めずらしく道路際の残った石積みを自らゆっくり施しました。
振り返って凄い量の石工事を見渡し、職人たちの力量に改めて感謝の念が湧いてきます。


お客さんからも「小林さんにお願いして本当に良かった」と言っていただき、そのお言葉職人たちとも共有して、甲斐のあるいい仕事になりました。
   
これからお客さんにお任せした芝張りと、若干の外構の仕上げが加えられて、11/1~3に見学会が開かれます。

せせらぎのリノベーション
2025年10月12日


先週は信濃追分でどっぷり浸かって6日間、
美し信州建設施工で進んでます、伊礼智さん設計の「標準化住宅」i-works3.0の庭づくりでした。
   
小川が流れ、モミジを中心にした既存の豊かな環境がある敷地、
長年放ったらかしで野草、水草に覆われていた川の元々の姿を確認しながら、大量の地元の浅間石と若干の景石を持ち込んで護岸を改修し、新たな暮らしの風景をつくりはじめています。



▼昨年末の現場調査時の様子

ふだんよりもだいぶ野生味あふれる作業になりました。




i-works3.0は、つむじi-worksの下屋のないタイプです。
回れる家事動線が特徴のひとつですが、回遊できる空間構成に惹かれるところがあるというお話を住まい手さんからうかがって、庭のデザインにも大いに反映してします。

今月末の仕上がり目指してもうひと息、
次の出番は紅葉が盛りの頃になりそうです。


   

軽井沢の山荘part・Ⅰ
2025年09月17日


造園から1年経ちました高野保光さん建築設計の軽井沢の山荘part・Ⅰ
   
持ち込んだ木々も、敷地内で移植した草木も順調に育ち、手つけずだった林床に苔と野草が広がりはじめて、自然に飲みこまれていくようです。

冬の凍土でも動かなかった様子の重厚な石階段も、踏み分け道のような自然なやさしい表情を醸し出しています。


苔むすのが早い浅間石は自然に還り、中に入れた相木石の光がアプローチを導きます。
どちらも地元長野県産の石。

私の造園で出番の多いアナベルも、そもそも好きになったのは軽井沢の街中で咲き誇る様子に新鮮な美しさを感じてからでした。

敷地の隅のひと目につかないところに生えていたハナイカダは、こっちの方に来てもらいました。


こんなに生き生きとして痛みもない夏のマルバノキは軽井沢ならでは、うらやましいような輝きです。


ヤマボウシの実が熟すのも一足早そう。東京の畑で大きな木を選んだつもりも、現地ではまだまだ控えめな姿です。

雄大な風景の中で新たに入れた2本のヤマモミジが効いていると感じるのは私だけだとしても、それが私の生きる道。

建築計画詳細が、昨日発売の「I’m home. no.138 2025 NOVEMBER」に掲載されています。
Architecture : 遊空間設計室

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