小林賢二のしごと

News

広尾
2016年08月09日

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渋谷区広尾。もともと「樋籠」(ひろう)と記され、「広尾原」(ひろおのはら)とも呼ばれた広大な原野であったとか。
江戸から気軽に行くことができる行楽地として親しまれていたそうですが、江戸時代に続々と武家屋敷が造られるようになり、近年、武家屋敷跡地に各国大使館が建てられるようになり、高台の広尾っぽい街並に変遷してきました。
昨日は広尾、築75年のお屋敷の改修工事現場。
クロマツ、モッコク、モチ、シイ、マキ、ツバキ、、、常緑中心の照葉の中にモミジやウメが混じる昔ながらの屋敷の庭の管理をお手伝いさせて頂くと共に、建築改修に伴って一部解体して現れた地面に、新たな庭を作っていきます。
これまでの歴史を大切に保存しながら、次の50年に向けて意義ある物を作りたい。というお施主さんと共に、非常に興味深いプロジェクトがはじまりました。
最近、木に呼ばれている気がする。と親しい人には嘯いているのですが、、、
一昨日の川越と昨日の広尾の現場を体感し、呼ばれている、と、実感しています。
   
▼昨日の現場からの夕景
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▼『江戸名所図会 3巻』より「広尾原」
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縁結び風鈴
2016年08月08日

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昨日の日曜は、東村山の「つむじ」に寄ってから川越の「氷川神社」へ、西武線の旅。どちらも国立の小泉誠さんお導きのプロジェクト。
川越氷川神社では、参道から境内の修景整備に関わり、既にある素晴らしい環境に、より清々しい風を感じられるような整備と工夫を要所に提案し作業もするため、度々川越に足を運んでいます。
今月31日まで「縁結び風鈴」という祭事が開催中で、現場調査も兼ねて七夕祭りの夕刻に立ち寄り、涼やかな美しさを楽しんできました。
   
◆縁結び風鈴-川越氷川神社[特設サイト]→ http://www.hikawa-fuurin.jp/
   
賑わう境内をあとにし、
小江戸川越の蔵造りの町並みを歩きながら再び流れてきた「縁結び風鈴」の音色が格別でした。
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ミョウガ
2016年07月27日

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西の壁際にはミョウガの小さな群落。植えた覚えはないが、そういう場所として守ってはいる。 東の隅のナンテンの葉は防腐効果と彩りで料理に添えられる。
ミツバやシソを植えたり、サンショウを育てておいたり。 春の庭仕事のついでに、足下のユキノシタと柿の木の若葉を摘んで、晩に天ぷらをちょっと。 来客あれば、ヤブカンゾウやノビルも春の酒のつまみにはオツである。 タンポポやハコベ、食べられるらしい春の葉っぱには事欠かない。 剪定のついでに集めるゲッケイジュの葉は収穫量に需要が追いつかない。 秋も深まると渋柿を収穫して窓辺に干す。その景色が見たいから。
こうした食べられる庭の管理も大事な庭仕事。希少な運動の場所でもある。 やはり、庭の自然とふれ合い、遊び、自然という世界にもどって、そこで人間にもどっていくのかも。
   
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昨年開催した「造園家小林賢二のしごと」展に寄せた一文。
書いている事は嘘ではないのですが、、、そんなに料理好きではなく、マメではなく、そういえばミョウガなんて何年も収穫してなかったかも、と、
東村山・相羽建設さんの「つむじ」で「食」をテーマにした造園に関わっているお陰で私の意識も高まり、今日、アトリエの西の壁際のミョウガの収穫(を思い出す事…)に成功しました。
自分の庭は、なかなか手が回らないものなんです。
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