3月に造園しました相羽建設設計施工の所沢の家
新緑の様子を見ることができました。
豪奢な庭ではありませんが、建築の内から外から、バランスよく緑の景色が配された家だと思います。
この家の特筆の一つが、西に突き出た屋根のある半屋外的なテラス。
3方に設けられら大中小3種のサイズの開口に、それぞれの趣で植栽を施しています。
中庭に降りる西の開口には、西陽を遮り、逆光で葉の重なりが映えるようなイロハモミジを中心にした主庭の広がり。
南には一本のアオダモ。成長がゆっくりな木なので、当初から開口部に枝葉が程よく届く一本立を選びました。
そして、東の開口は離れたお向かいを遮蔽する目的もあったのですが、
落葉樹のカシワバアジサイをもってきました。
これが私は初めて使うカシワバアジサイ・スノークイーンという品種。
普通のは、これから梅雨に向かって見事な白花を咲かすものの、梅雨の雨で重い花を垂れ下げてしまって見栄えが悪くなるのが難点なのですが、このスノークイーンはその難点がなく花を立ち上げたまま冬枯れの姿に向かっていくんです。
洋物に弱い不肖私は、そんなのがあるんだと、、去年の夏まで知りませんでした。。
↓去年の8月の様子
これなら、ドライフラワーのまま冬まで残せば遮蔽効果もあるのではと思っての、一味違う遮蔽植栽の提案でした。
これからキレイな白花を満開にして、ここで伸び伸びと育ってくれること期待です。
こちらは私の自宅のカシワバアジサイ
これから10日間ぐらいが見頃でしょうか、花が垂れ下がると切っています。
一昨年秋に造園しました、関本竜太さん設計の上尾の家
一部の木の植替えと簡単な手入れで久々に訪ねました。
クリーピングタイムは花が終わった後でしたが、モリモリとした緑が建築の足元をぼかして、やわらかくしています。
切り戻しの手入れも適宜施してもらっているおかげで揃った緑色がキレイでした。
建築に囲われた中庭も、どの木も環境に合ったようで予想以上の成長ぶりでした。
梅雨前のかるい手入れができて、いいタイミングの訪問になったかもしれません。
アオダモ、ジューンベリー、クロモジ、シャクナゲ、アセビ、ナンテンといったラインナップで、クロモジとアセビの元気の良さが目を惹きました。
ジューンベリーが今春花をつけてない様子で、これは日照不足か夏の乾燥が原因だったかもしれません。
葉色は元気そのもので、これから秋の紅葉まで楽しめると思います。
全てが思い通りにいかないのが、生き物を使う庭の難しさでも面白さでもあり、
いい所を見つけて楽しむのが、庭を悦ぶ秘訣だと、常々思うのです。
杉並区浜田山の風致地区
HAN環境・建築設計事務所/南澤圭佑さんとの二度目の協働は、東京の住宅街らしからぬ、道に溢れる近隣の緑が印象的な現場です。
開発に際しては、求められる緑量もあり、
普段の同規模の住宅造園に比べて、こちらの心意気も少し上がり気味でした。。
東の道側のエントランスには、西日の当たらない環境を生かして、普段の仕事では出番の少ない山取りのアオハダに、やはり山取りのダンコウバイを添わせました。
けっして広くない緑地に照らしながらも、竣工時からスペースにピッタリな形状寸法の木を選んできましたが、隣の桜を見ると、もっと豪快にいっても良かったのか、どうか。
外周部にはこれからウッドフェンスが施工されます。
狭い緑地からフェンスの上に顔をだすようにヒョロっと伸びるアオダモを3本。
南には、ジューンベリー、ヤマボウシからお施主さん希望の白花サルスベリ、カリンまで、日当たりを好む木のラインナップです。
交差点のコーナーにウッドフェンスがぐるっと回って、その上に顔をだす木々の緑がここの風景を新たにつくりだし、より潤いの多い街並みになっていけば、仕事冥利につきます。