盛りは過ぎたと思っていたタマスダレが10月半ばになって盛り返しています。
長く続いた暑さのせいでしょうか。
▼2007年9月5日の記
「玉簾」という然とした名前から和風のしばりを解けずにいましたが、実は南米ペルー原産。日本に園芸植物として導入されたのは明治の初期。暖地では常緑し、夏から秋への季節の変わり目に鮮やかな白花をいっせいに咲かせる丈夫で育てやすいグランドカバー。
水仙のように細い葉茎が連なる様子を簾に、蕾か花を玉飾りに見立てて「玉簾」。身にこたえる残暑の中、和風のお屋敷の丁寧に作られた垣根に、綺麗に整列して咲いている姿を見かけたりすると、なるほどなぁ…と、中世の頃からそのようにして観賞されてきた花のような錯覚をしてしまいます、タイトルの魔力。
素性を知ってよくよく花を見れば南米の神秘的輝き?
本庄の「栖の杜」は造園から4度目の猛暑を超えたところ。
まだまだ夏のような陽気のなか、南に向いた燦々と陽がそそぐ灼熱の庭で、よくぞ元気に生きてくれている、と思わずにはいられない気候変動です。
スタッフの皆さんの行き届いた管理に頭が下がります。
ここはモデルハウスの庭とマルシェのためのスペースを一体にデザインした市庭(いちば)。
古い施設とのつながりにも趣向を凝らしたランドスケープデザインです。
元々あったウッドデッキのフェンスに開口を作って、子供が潜れるようにしてもらったのは現場でのアドリブ。
暑さに強いコニファーは過度に元気モリモリの様子。
飯塚豊さん(i+i設計事務所)との協働が2週連続
国立のとなり立川、通い慣れた街ですが、私の記憶が正しければ初めての造園現場になりました。
自転車で通えるのに加えて先週の反省も活かされ、雨のまにまにゆったりと進めて、久々の秋晴れの中で無事に仕上がりました。
玄関まで4mほどのアプローチ、いつもと変わらぬ素材たちですが、ここならではの空間が生み出せたと思います。
建築の木と、植栽した草木と、ところどころに配した石とで、敷地の隅々にぬくもりと潤いの感じられる家と庭になりました。
2階リビングの窓に届くアオダモは、駐輪スペースの片隅に入れてます。
自転車の出入り口も、落ち着いて石を配りました。
じっくりと。