小林賢二のしごと

庵治石
2021年02月11日


庵治石を使っての制作が春に向けて動いています。
錆色が混じる庵治石ならではの色味を部分的に生かして、石の庭空間のための五つの石彫を制作中。
昨日まで、制作の工程ごとに違う工場4ヶ所をまわって、職人さんのアドバイスをもらいながら仕上げの調整をしてきました。
春に横浜でお披露目です。


高松への出張の折、
余時間ができると連れて来てもらうのが、牟礼のイサムノグチ庭園美術館、の外。
予約をして入ったのは一度だけですが、ここの空気に触れるだけでなにか浄化されるような、前向きな気持ちになれるような、特別な場所です。
彫刻から舞台装置、家具、照明、庭や公園まで、ジャンルを超えた創作活動を展開したノグチさん。職能的にずっと気にしてきた先達です。人間を取りまく環境のデザイナーでありたいと思いながら私もいくつかの素材や分野と向き合い、今は「庭」を中心にした創作活動になってきました。


そして、ここも余時間に歩いた屋島。
岩盤に生えるウバメガシの林。20年ぐらい前に大分の海岸沿いで似たような植生を見た記憶が蘇りました。やせ地に強い松もなかなか生育できないほどの過酷な環境に最も強いのがウバメガシのようです。備長炭の原木。関東では高生垣に使われてるをたまに見るぐらいでしょうか。
コナラやサクラも混じってましたが、クスやヤマモモ、ヒサカキにビワも目立つ照葉樹林、東京近郊の雑木林とは落ち葉を踏む触感も違い、新鮮な体験です。


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