小林賢二のしごと

銀閣・慈照寺
2022年12月11日


庵治石を踏査した帰り、半日だけ京都に立ち寄りました。
銀閣寺から哲学の道を歩いて蹴上インクラインまで。

総門から京都市街の喧騒を遮断するような高生垣の参道〈銀閣寺垣〉を通って中門へ。
奥に行く程に石垣の高さを低くする遠近法が使われているそうですが、遠近法を庭づくりに取り入れるのは当時の京都での流行りだったのかもしれません。
   
岡山後楽園に続いて目線の多くは足元に向かっていました。
創建当時のものではないにせよ、気が利いて清潔感のあるデザインには惹かれます。


本堂と観音堂(銀閣)をつなぐ主庭は静謐というより、けっこううるさいように感じます。
白川砂の向月台と銀沙灘は、創建時にはなく江戸時代に出来たと考えられているそうですが、創建時の庭の様子が知りたいところです。

コケに覆われた緑地と白砂のエリアとのコントラストがこの庭の魅力ではあります。


何度か訪れてる銀閣寺ですが、今回のチェックポイントの一つは、白川砂のエリアのエッジの処理、でした。


足元はマンリョウが生き生きとする季節。
実生で出てきたものを取捨選択しているのでしょうか。


目線を上げれば、垂直に伸びる杉林の中で、縫うように横に枝葉を広げるモミジも印象的です。

これも近年に付け加えられた竹穂垣だと思います。
↓来年の造園現場のためにメモ

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