小林賢二のしごと

Azalea leaves
2013年06月17日

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「東の小京都」と形容される昔日の面影を残す佇まい。街の隅々を彩る、サクラ、ツツジ、フジに代表される花々の華やぎ。そして、病院の眼下に広がる渡良瀬の悠久の流れ、水のきらめき。
これら足利ならではの風光に発想の減点を得た中庭空間です。周囲の景観につながり、そして訪れる地域住民にとって未来への活力とやすらぎを感じてもらえるような、施設の核となる庭空間の創出を目指しています。
エントランスホール正面のガラス越しに渡良瀬川に向って流れゆくような小川のイメージを、渡良瀬の川砂利により枯山水としてつくりだし、その向こうに広がるアートシーンは足利市の花「ツツジ」にインスパイアされています。
枝先に輪生状にいくつもの葉を広げていく葉っぱ。
おおらかに2つの枝先の葉を御影石の舗石で描き、新葉が立体として浮かび上がり、ここから生まれて広がっていくような、或は集まってくるようなシーンを、訪れる人々の心に重ね合わせました。
リーフをモチーフにした造形は、ここ(葉)から清らかな空気が生まれ、施設の隅々に街の隅々に広がっていくようなイメージをもっています。
ほのかな活気の感じられる庭空間で、行き交う人々、リーフに腰をおろす人々が花となり、より活き活きとした風景が生まれることでしょう。
   
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●ツツジの葉(好日の庭より)

   
栃木県足利市
足利赤十字病院 | 中庭デザイン監修・環境彫刻制作設置
御影石、 川石、草木、他
2011

photo_Ken Kato、Atsushi Toyoshima、Mari Watanabe

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