小林賢二のしごと

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庭の模様替え
2023年11月19日


昨日は東村山の「つむじ」で、庭の秋の手入れと改善作業。
   
下の画像は舎庫に向かうアプローチ、今年の夏の様子。
植栽してから8年目のダンコウバイが舎庫にかぶるように程よく成長して、奥への期待を抱かされるような魅力的な風景になってきました。

▼7年前

▼先月の様子

ただ、人が通るにはちょっと狭くて不便にもなっていて、
大勢の方が訪れる「つむじ」なので、これ以上伸びると枝を強く剪定しないとなあ、という状況だったのですが、
美しく育ってきたダンコウバイは切らずに優先させて、足元の石敷を広げて、アプローチする角度をちょっと変えて通りやすくする、という庭の模様替えを思いつき。敢行。

10石ほどの小ぶりの相木石を持ち込んで、ほんの数十センチ石敷きのスペースを広げました。



白っぽく見えるところが新しく加えた石。
スペースの変化に合わせて数本の低木と下草は移植して、新しくマルバノキを加えてダンコウバイとマルバノキの間をくぐるようなアプローチに模様替え。完了。
   
マルバノキの紅葉とダンコウバイの黄葉の組合わせは、最近の私の流行りのひとつ。
低木や下草は、数年おきに移植したり株分してあげたほうが元気になる草木も多いです。
   
ほんの半日ほどの些細な作業でしたが、これからまた数年の庭の景色と使い勝手の良さを確保できると思います。
来春以降の成長がまた楽しみ!

庭は、生き物です。

元々ここにあったようなモミジ
2023年11月17日


今週は先月の一期工事に引き続いて、川越の庭づくりの仕上げ。
雄大なケヤキらが育つ既存の林を背景にした、関本竜太さん設計の大きな包容力を感じる住まいです。
   
元々ここに育っていたようなイロハモミジが、風景を粋にまとめてくれました。
「どこから見てもいい」という感想もいただけて何よりでした!


観光農園を営む農家さんの母屋建替えで、
修景と車両動線との仕切りも兼ねた自然石は、高松で吟味して選んだ庵治石たち。
緩やかに空間を仕切りつつ、中間領域としてゲストと共に集える居場所にもなります。

先月に先行工事で進めていた中庭にも、表よりも小ぶりの庵治石を配って草木を加えて仕上がりました。
建築の内と外と、見て飽きない居て飽きない、たくさんの暮らしの風景が生まれそうです。

東京都庭園美術館
2023年11月06日



昨日は白金台で余時間が生まれて、おそらく30年ぶりぐらいか、庭園美術館に入りました。
   
美術館に向かう道のりから、程よい手入れの良さが感じられます。

興味があったのは芝庭の手入れ具合、
朝香宮邸時代(昭和初期)から引き継がれた芝庭と、ガーデンファニチャーがたくさん置かれた西洋庭園、
どちらも開放された芝生広場で、たくさんの人たちがくつろいでいました。


高木の日陰になるところや、人が踏み荒らすファニチャーの周りは芝は育っていませんが、おそらく雑草も含めて刈り込みをこまめに行なっているため総体的にキレイな風景が保たれています。
芝の庭の提案に際して、いろいろ参考になるところがありました。

開館40周年記念ということで年末に向けてイベントもあるようです。
今は「装飾の庭 朝香宮邸のアール・デコと庭園芸術」という会期中で、
館の最上部に設けられたウインターガーデンという屋内の小さな“園”も公開されていました。

「Winter Garden」とは、元々冬の寒さが厳しい北欧や北米において、冬季の植物の生育の場として発展した室内庭園のことを指すそうです。
   

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