軽井沢の別荘、
夏の工事自粛期間を前に、ひとまず最初の夏の風景をつくってきました。
見渡せば、空高く聳える林の自然の美しさに圧倒されますが、
見下ろせば、計画から工事に至る造園の力も感じられます。
長野県産の相木石と、御影石の古材を混ぜた36段の石のステップ
急斜面でも歩きやすいように、蹴上15cm、踏面も平均50cm前後になるように経路を計画して、移り変わる風景を楽しめるような草木と足元のデザインを考えながら、職人さんたちと一緒に現場でのアドリブに集中しました。
建築まわりの土留めを兼ねた石積みは地元産の浅間石
今回は、いつもの東京の職人さんたちと、地元(東御市)の職人さんたちにも協力を仰いでの造園工事でした。
浅間石は概ねのイメージを地元の職人さんたちに説明してお任せして、私は石のステップに集中できたのが短期決戦でまとめることが出来た大きな要因です。
また頼もしい仲間が増えました。
あとは、軽井沢の野草と苔の自然発生にお願いです。
建築の周囲は、借景というより素晴らしい景色そのものがある環境の中、私は何をしたのか、、というような場面もあちこちですが、
一本でも、造園。
*建築設計:遊空間設計室(高野保光)
今年の梅雨期のおそらく最後になる現場は、川越氷川神社参道〜のお手入れでした。
既存の鎮守の森の中に少々の草木と石を加えて整備させて頂いた参道〜上尾街道に至る人の道。
私が何をしたのかわからない風景になってきていて何よりです。
昨日は紫陽花の花後の手入れと笹刈りを主に、庭づくりに関わった周辺の施設へも。
参道から続く守山登建築研究所設計の衣装美容棟は、ヤマモミジの成長とヤツデの旺盛さと、植えた覚えのない木々も加わって造園当時とはだいぶ様変わりをしています。
鎮守の森から運ばれたであろう、2mほどに育ちはじめていたクスノキは切って、
低く這うように生え出たサルスベリと、座れるようにと置いた木曽石を隠すように茂っているコムラサキシキブをどうしようかと瞬時悩んだ末、
サルスベリはひと枝を残して来年まで様子を見ることに。
コムラサキシキブは混みすぎている枝を整理しましたが、秋の楽しみで木曽石よりこちらを優先しようと活かすことに。
ヤツデもこれ以上大きくなると煩そうですが、今のボリュームは悪くなかったので、葉っぱを減らす程度の作業に留めておきました。
こちらも守山さん建築設計の婚礼御用部は、雑草の手入れもよく、清潔な風景が出迎えてくれます。
天気に気を揉む季節ですが、各現場、予定通り進んでいます。
昨年末〜今春にかけて造園しました関本竜太さん(リオタデザイン)建築設計の久喜の家
住まい手さんが最近の様子を送ってくれました。
水やりもしっかり行き届いているようで、草木も芝も青々と揃っていい風景です。
草花も更に増やしていただいてる様子も垣間見れ、畑も楽しんでらっしゃるとのご連絡もいただきました。
色々とトラブルもつきものの庭作りですが、概ね順調に育ちはじめているというご一報に、何より私が癒されます。
そして、このところの現場の忙しさで初夏から手付かずだった自分の庭を見返して、
手入れの時間を作らなければ、と思うのでした。