小林賢二のしごと

神道のお墓
2015年11月25日

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昨日、栃木県佐野市で築造していた墓所の工事監理に行ってきました。ほぼ完了です。
石を扱う創作活動をしている中で、墓所のデザイン・制作のご依頼も受けるようになりました。故人にとっても、お参りされる方にとっても心地よい庭のような場所を作りたいと考えながらご提案しています。
今回は神道のお墓でした。
神道では墓を「奥都城」と言ったり、お線香の代わりに玉串を捧げるための供え台(八足台)が必要だったり、三種の神器の一つ「天叢雲剣」をあらわす頂部の尖った(トキン型)縦長の墓石が多かったり、といった前例を参照しながら、基本的にはシンプルなものが神道には相応しいだろうと判断しています。
打合せに伺ったお宅の、故人が育てていたキレイに仕上げられた芝生の庭の風景がとても印象的でした。
墓所も、余分なものは排除してサッパリとさせたモノトーンの中に、黒と濃グレーで構成した石碑を配置しました。倒れる心配のないような安定感のあるものがいい、という建主さんのお気持ちにも添いながら、しゃがんで拝む際に自身が映り込む黒い石を低く据えて、頂部をトキン型に加工しています。四方の景色を映し込み、背の高い墓石とは違った趣が生まれました。
石の仕上がりも申し分なく、大らかな中に芯の通った墓所ができたと思います。
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