高野保光さん設計の軽井沢の山荘partⅡ
小雪の中だった昨年末の石階段づくりに続いて、昨日まで植栽と地元の浅間石を加えて仕上げの3日間。
落葉樹の芽吹きが始まったばかりの早春の軽井沢で、持ち込んだ植栽の新緑だけが出揃って浮いている、造園現場の様子です。
最終日に降られましたが、快晴と雨の庭とが確認できたのは何よりでした。
建築工事で傷んだ道路側の斜面に植栽を増やして大地を再生します。
マルチングも兼ねて落ち葉を全面に敷き詰めて、少し初々しさも解消されました。
今日のつむじは、ハナミズキの白とサトザクラのピンクが咲き誇るこの庭の見頃のひとつ。
気がつけば2015年の3月に伊礼智さん設計のi-worksの造園工事をしてから10年目の春を迎えていました。
毎年いつ来ても楽しませてくれる庭だと思いますが、10年前の様子を思い返せば隔世の感があります。
i-worksの窓から見る景色も充実してきました。これが更地だったところに全てつくったものだと知れば、造園の価値と植物たちの力とを感じます。
小泉誠さん設計の舎庫も林の中に。
AIBAの現場監督・設計の樋口さんと、社員大工の小林さん夫妻の自邸「にしたまの家」が完成しました。
庭の中に家が佇む、都心ではなかなか得難い風景です。
大きくて可愛い庭が出来上がりました。
周囲を見渡せば田園風景と、隣地の木々も借景して広々とつながっています。
今はサクラからハナミズキに花の景色が移り変わる季節、周囲も含めて楽しめる庭の四季になるでしょう。
駐車場の土間コンから野面石の石畳につながるアプローチのデザインが、この庭のオリジナリティーの一つ。
こんな遊び心を迷うことなく悦んで受け入れてくれるお施主さんだからできた、楽しい庭づくりでした。
真南の燦々と陽を浴びる庭ですが、ウッドフェンスが陽射しを遮りアオダモの株元を守ってくれます。
西の隅に入れたクセのある樹形のアカシデもチャームポイント、
この景色をぼんやり見ているだけでも飽きません。
相羽建設との阿吽の呼吸で仕上がった家と庭です。