小林賢二のしごと

青柳の庭
2013年06月28日

aoyagi-img01
aoyagi-img02
aoyagi-img03
   
外での食事をゆったりと楽しめるプライベートな中庭と、道行く人にも向けられた朗らかな前庭。
全ての居室が面する中庭は、一本のシダレザクラを中心に、ウッドデッキのステージと砕石が敷かれた海が広がっています。煩くはならないように、限った要素の石を吟味して、窓越しの風景に、中庭での時間と空間に、「粋」を加えようと計画しました。砂利(土)の中に埋めた石の作り出す磁場が、どこか心にしっくりとくる落ち着きを中庭にもたらしてくれるだろうと思います。
低く据えた二石。私の器の高台裏のサイン「二」にも似ているのですが、この二つのセットを好んで使っています。一つより二つ。一人より二人。通称「ニコニコの石」と、この物件完了後に命名しました。
暖かみのある錆石景石は、特にシダレザクラが落葉した冬期、建築外壁に灯る照明のように庭にほのかな明るさをもたらします。
道に面しては、楚々とした枝振りの雑木で緩やかに遮蔽した植込みの背後を、大らかな敷石のアプローチとして、開放的であっても落ち着きのある空間を作り出そうとしました。
山下達朗くん(プランプランhttp://www.planplan.jp/)設計の建築デザインに拠りながら、些細な作業でも、庭だからできる設えによって暮らしに悦びと安らぎを増やすことができていれば、、成功です。
   
aoyagi-img04
   
東京都国立市
個人住宅 | 庭デザイン・植栽及び石工事
錆御影石、灰御影石、玄武岩、 砂利、 草木、 他
2013

PAGE TOP