
私のアトリエは古い木賃アパートの一階二室。一階の半分をお借りするついでに敷地の半分のスペースに元々植わっていた木々の管理を引き受けて、そこに石と植物を持ち込んで庭として使わせて頂いているのが「好日の庭」。残りの半分は他人の領域なので触らずに過してきたのですが、昨年よりアパート全体の植栽の管理を任されました。
これまでは触れずにいた東の隅のほうにあるシダレウメ。
例年は、便利屋さんのような方々が適当にバサバサと切っていくので、咲いたり咲かなかったりだったシダレウメでしたが、今年はそれらしい姿で咲き誇っています。
放っておいても勝手に育つのが植物ですが、手をかければ期待に応えてくれるのも庭の植物です。
今年はアパートの残り半分もひと味違う風景に変えていければと考えています。
2月になりました。春はすぐそこ。
あちこちから芽吹き始めてソワソワしてくる3月を前に、落ち着いて一年の風景を夢想して準備をするのに大切な時かもしれません。

冬は常緑のグランドカバープランツが浮き立つ季節です。
落葉樹の下にあったフッキソウがはっきりとした姿を現し、視線が地面に向うせいか、青々と茂るバーハーバーとコントラスト鮮やかに、明るい葉色のセキショウが輝いてました。
この辺りに植えて7年目になりますが、成長と衰退を繰り返しつつ、ほんの少しだけ領地を広げてきました。次々に増えていくグランドカバーが多い中では、成長がゆっくりで管理の楽な植物です。

毎年変わらぬようでもあり、少しずつ変わってるようでもあり、一年最後の日の庭の風景。
いつでも、そこにいけば出会える風景。そして、変わっていく風景。
その「安心感」と「ときめき」を自ずからつくりだすのが造園の仕事の大事な一面であり、楽しみです。
今年もたくさんの楽しみを享受できました。
ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
小林賢二