小林賢二のしごと

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立春の木立
2024年02月11日


今日は立春の中頃、
二十四節気のはじまりで、春の兆しが見えはじめる季節。
   
打合せで出かけたつむじの庭も、落葉樹の新芽がほのかに色づいて、明るさの感じられる木立の風景でした。

シンボリックな一本立の桜(サトザクラ:関山)から、奥に進むと株立の雑木を中心に自然味の感じられる風景に変遷していきます。

限られた本数の木でも、株立が多いと林のような風情に。

山取りのアオダモの木の株元からクロモジが芽生えて共生していたり。

つむじにない花木の一つが梅。
アトリエ近くの谷保天満宮の梅林が見頃を迎えそうです。
自分の庭にない木は他所で楽しむのが、庭と街を愛する秘訣。

アトリエに戻ると、ふきのとうが食べ頃を迎えていました。
いつも気が付かず逃してしまうことが多いのですが、ややのんびりとした日曜のつむじ帰りで良かった。

つぶ庵の白い庭〜石の息吹
2024年02月08日


造園から6年経ちました、つぶ庵
小泉誠さんデザイン、相羽建設施工の、住宅の既存の庭スペースにつくられた茶室と茶庭。
   
庭のリノベーションに際して移動した白梅が満開で、白味がかった自然石のまわりに雪が残り、さながら「ホワイトガーデン」の様相です。
さわやかな梅の香りが出迎えてくれました。

露路で、亭主が客を迎え入れる中門のかわりに、玉石敷の枯れ流れに架けた石橋の向こうと手前の石に立って、迎付けの礼を交わします。
   
ここに敷いたのが、私の庭づくりで出番の多い相木石。
白色、灰色、錆色、茶色と元々様々な表情をもつ自然石ですが、
石を持ち込んだ竣工当時は暖色系の印象だった石畳が、錆色が減ってクールグレーへとここ特有の経年変化をしてきて、庭にグッと渋い息吹きをもたらしているようでした。
   
▼2018年4月


▼2021年11月

作者の意図を超えた自然の自由な振る舞いが庭の楽しみの真骨頂、と思ってます。
日毎季節毎年毎変化していく植物はもとより、
遅々とした変容をとげていく石もまた、庭の中で息づいているようです。

真田石
2024年01月29日


上田城にある真田石
   
戦国の頃、大手の石垣に巨石を組み込んで、城主の権威を示すために大きさを競ったそう。
真田石は、真田氏の時代か、その後の仙石忠政の時代の城壁か不明ですが、近づいて見ると石の厚みが然程無く、見かけほどの重さでは無さそなのが知将真田らしい、かもしれません。


今年は故郷上田に行く機会が増えそうです。
   
大昔、バイト先の店に行き来した通りで、
ナンテンとカクレミノとササとで、なんとも爽やかな店先の風景に見惚れました。
さりげない手入れの良さが、上田らしいです。

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