小林賢二のしごと

ソーラータウン八国山

庵治石の水鉢
2022年07月09日


ソーラータウン八国山の造園、昨日でひとまずの完了です。
    
最後の一棟は、建築設計事務所「市中山居」と相羽建設との協働によります、内に二つの閑かな庭をもつ住まい。
二つの庭それぞれの焦点に、大きさを違えた庵治石の水鉢をおきました。


一つは手水鉢の役割も兼ねた低くゆったりと設えた石。
もう一つは、落ち葉が水をたたえたような風景が浮かんで据えた小さな石。
   
香川県に産する庵治石の水鉢を据えたのは5件目になります。
無加工の自然な皮付きで窪みをもった形の石で、石の踏査の過程でたまに気に入ったものに出会える希少な石。
この石を探しにわざわざ出向くのは大変ですが、一年半ほど前に別の用で庵治に行った際に選んでおいたもの。
早めに庭のデザインを共有できた恩恵の一つかもしれません。

ソーラータウンの街並みの木々を背景に、
こもれる居心地のいい庭に育ってくれればと思います。

車のない庭
2022年06月01日


ソーラータウン八国山の一棟、
車を持たない、来客用の駐車場も要らないと仰っていただけたご家族のための庭。

全ての棟に共通させた素材の木曽石の石畳と景石に加えて、
他の棟では駐車場として使われているスペースに、2枚の大きな鉄平石を中心にした、やがて緑に覆われていくとっておきの居場所をつくりました。
ひとまずはお子さんの遊び場として大活躍して、やがてこのご家族ならではとっておきの使い方、過ごし方が見つかることでしょう。


大きな根鉢のシンボリックなイロハモミジも、広い土があるココだから植えられた木です。
この緑地の計画がタウン全体の風景を印象的に変えてくれたこと、間違いありません。
世の中の駐車場の半分でも緑地になったら、どれだけ地球環境が改善されることか!
ずうっと昔からもっている密かな想いです。

想像以上
2022年05月29日


3年がかりで建築と造園が進んできたソーラータウン八国山。
いよいよ最後の一棟の造園も佳境を迎えて街全体の風景が見えてきました。
   
相羽建設と住まい手さんとも共鳴し合って出来上がった街並みは、
自然素材と自然の風や光と子供たちと大人たちの笑顔や声が満ち溢れる、想像以上の光景が生まれています。


緑を出し合い分けあい、一件では得られない広々とつながる庭を共有しています。
「お向かいの庭ができて、二階の窓から見える借景が素晴らしくなった」
そう仰ってくれた住まい手さんの一言が本望です。

3年前に造園した庭では木々も根付きはじめ、落ち着いた初夏の様相を見せていました。

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