小林賢二のしごと

住宅の庭

笹塚の家
2023年01月24日


昨日まで笹塚で庭づくり。
駅近く、車一台ギリギリ通れるぐらいの小道の交差点にある可愛い住宅です。
ロケーションに似合った、素朴でちょっと粋な風景が生まれました。

住まい手さんとはじめてお会いしたのが、ほんの一月あまり前。
現場調査から帰ってすぐに作った私のプランも早かったけど、ご承認いただくのも早かったおかげで、トントンと適材適所の材料に出会う幸運も重なり、短期決戦が功を奏する仕事となりました。
いつもこういうわけにいきませんが、良い仕上がりに向けては早く良い材料をおさえたいと、いつもお願いしている事由です。
   
家の外からも中からもこの庭の拠り所となるのは、株立ちのアオダモと幼い一本立ちのヤマモミジ。
山育ちの木ならでは風情があります。
芽吹く春が待ち遠しいです。

狭い路地で、道行く人の邪魔にならずに二階の窓に枝葉を届けるこちらもアオダモ。
こんな木を持ってこれたのも、トントンと話が進んだおかげです。

潤いを、道ゆく人にも。

錆御影石
2023年01月17日


昨日が今年の現場はじめでした。
HAN環境・建築設計事務所、松田毅紀さんと二度目の協働になります世田谷の住宅。
2月の引渡しに向かって、建築外構工事が進むと材料搬入が難しくなる奥の庭から中庭、表庭と順々に庭づくりを進めていきます。
   
写真は奥の庭。
シンプルな錆御影石の構成に落葉のナツハゼと常緑のキンカンを入れただけですが、板塀で囲われたお陰でさりげなく絵になっています。
土のところは菜園にしたり住まい手さんが自由にこれから仕上げていくスペース。庭の引渡しとしては、こんな作り方も大いにあって良いかもしれません。
   
昨日はあいにくの雨でしたが、暖色の錆御影石には日陰の庭・曇りの庭を明るくする効果があります。
   
▼こちらは7年前に造園した東村山の「つむじ」に入れた大小の錆御影石たち

こちらは15年ぐらい前、青梅市の住宅に作った味わいのある錆御影のテラス

そして20年前の仕事、渋谷区の高層マンションの中庭

グレーの御影石を敷きつめた日陰の中庭はクールな印象ですが、
一画に作った錆色の石で構成した坪庭を通ると、あたたかみが感じられます。

と、古い仕事も顧みつつ、本格的に今年の庭づくりがスタート。

現場納め
2022年12月27日


今月は広島出張の若葉家具から始まり6現場の庭づくりを進めて、新たに4つの現場とも出会うことができました、長く充実した12月。
昨日今日の飯塚豊さん(i+i設計事務所)設計の渋谷区の住宅が今年の現場納め。
   
ヒメシャラ、アオダモの木立ちを歩く石敷きのアプローチ。
新宿副都心の高層ビル群が望める住宅街ですが、ここだけは山中の小屋のような自然味のある風景に仕上がりました。

露出した土の部分は菜園として使ってもらうスペース。
今年の私の流行りの一つだったかも。
   
職人さんたちとも今年は今日まで。
お世話になりました。

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