小林賢二のしごと

庭の手入れ

一畳芝台
2021年10月04日


自分の庭で芝の手入れをしたことがなかったことを反省して、一昨年越したアトリエに、これぐらいだったら管理できるだろうと敷いてみた半坪の芝生。
にもかかわらず、昨年は芝刈りを怠り、アリの巣を作られたり軸刈りにしてしまったりでお粗末な状況だったのですが、、
この夏は2週間に一度ペースで芝刈りができて、なんとか緑を保ちました。
   
5年前に造園した「丸徳家具店」さんの細やかな芝手入れの様子をSNSの投稿で拝見して、
お尻を叩かれるように、、気がついて実施できたおかげです。。
https://kobayashi-atelier.com/ja/kka/garden/marutoku-garden
   
今年も何件かの庭に芝を大面積張りましたが、頭が下がりまくりの夏の終わり。

フィリフェラオーレア
2021年09月12日


「つむじ」に行く機会が増えています。
ポット苗を植栽してから6年目に入ったフィリフェラオーレアの話。
   
流行り始めたのは20年ぐらい前でしょうか。
刈り込んで仕立てることもできる建築的なマッスはおそらく建築家にも好まれて、建売住宅の狭い植込みから高層ビルのグランドデザインまで大流行だった記憶があります。
「フィリフェラオーレア」とすらすら言えるようになった時、植物を扱う職業的にプロに近づいたような気がした記憶も。。
   
コニファーの一種。
コニファーとは針葉樹の総称で、ヨーロッパで改良された品種が大量に出回りはじめたのはこれが流行る以前から。コニファーばかりの庭には関心しませんが、そのオブジェクト的な面白さの利用価値はあり、特に黄色いカラーリーフのこの仲間は庭のアクセント的にしばしば使っています。

▲2016.05.08 錆御影石のベンチとカルミアの間に小さな苗を植えて間もない頃。
   
それから5年、成長の様子を見ながらどうアレンジしようかと考えてましたが、隣のカルミアが元気がないのでこの常緑の潤いを生かした方が得策と、そのまま伸ばしてベンチにかかる枝葉の剪定だけ行って今日に至ります。自然に樹形がまとまるのも良いところ。

次は、伊礼智さん設計のi-worksと小泉誠さん設計の舎庫と、2つのアプローチが並ぶ緩衝帯の植込みに入れた一本。
こちらは高さが出ると鬱陶しかったので、上に伸びる枝の芯を止めて高さを抑えて、横に伸びるジャマな枝を時たま剪定しています。


そして、府中街道側に入れたのはフィリフェラオーレア・モップという矮性の品種。
ここは道にはみ出ないように刈り込んで仕立てることにしました。

▲2016.04.24 幼苗の時は初々しい可愛さが
   
東村山駅前の志村さんの像の足元にも植えられていました。
コニファーの中でも爽やかな印象が好まれるのか、流行は続いているようです。

三大庭木、江戸五木
2021年07月21日


手入れに通い始めて5年目になる都内のお屋敷の庭。
うちの普段の造園では使わないような、モッコク、モチノキ、クロマツ、イヌマキ、サカキ、ダイスギ、スダジイ、、昔の日本の庭ならではの常緑樹を中心にした和風庭園です。
国立に移り住んで二度目の借家の主木が、三大庭木(モッコク、モチノキ、モクセイ)にも江戸五木(モッコク、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキ)にも選ばれたあげく、、「庭木の王様」とまで言われたモッコクでした。モッコクやモチノキを覚えたその頃、マンンションランドスケープなどの設計図にはたまに書き込んでましたが、最近の住宅造園で使わなくなったのは、流行らなくて良い材料を目にしなくなったからか。
ここに来ると、その良さを再確認します。
常緑高木の手入れは頼りにしてます職人任せですが、日常の仕事と先達の仕事を行き来できる、ライフワークのような大切な現場になっています。

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